メタボリックシンドロ-ムの症状の内、糖尿病、高脂血症、心臓病、肥満のいわゆる「死の四重奏」と呼ばれる原因に動脈硬化があります。
血液は水分が主成分の為、中性脂肪やコレステロールなどの脂肪(脂質)はそのままの状態ではうまく血液に溶け込むことが出来ません。
そこでたんぱく質と結び付くことにより「リポたんぱく」と言う状態で血液中を流れています。
コレステロールにはHDL(善玉コレステロール)、LDL(悪玉コレステロール)などがありますが動脈硬化は血液中に増えたLDLが血管の内側の壁に溜まることで起こります。
血管の内側の壁が血栓のかけらなどの物理的な原因で傷つけられることにより、LDLが内皮の内側に入り込みます。
内皮の内側に入り込んだLDLは喫煙、ストレスなどの原因で増え過ぎた活性酸素と結びつくことにより、酸化LDLに変化します。
一方、血液の中には「単球」と呼ばれる白血球が存在します。
「単球」は普段は血液内の細菌などの異物を見つけると、自ら体の中に異物を取り込み酵素で消化してしまいます。
LDLが増えることにより「単球」が血管内皮に取り込まれやすくなり、内皮細胞を通って内側に入りこみ、マクロファージに変化します。
マクロファージは酸化LDLを異物として自分の体内に取り込み、酵素分解してLDLだけを体内に貯め込んでいきます。
こうしてマクロファージがたくさんのコレステロールをため込んだものを「泡沫細胞」と呼び、泡沫細胞や細胞のカスなどが集まってアテローム(粥腫)になります。
アテロームが大きくなることにより、血管の内皮が盛り上がり、血管の内径を狭くして血流を妨げるようになり、その結果高血圧、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)の原因となります。
▲上に戻る
特定健診とメタボリックシンドローム予防http://www.me-ta-bo.com/