運動は、食事と共にメタボリックシンドローム予防法の中心となる事柄です。健康を目的に行う運動にも危険が含まれています。知らなかったでは手遅れになります。
運動をするにあたって、重要なポイントをチェックし、安全なウォーキングの計画を立ててください。
ウォーキングを始める前の、重要なポイントをお伝えします。
という気持ちになるかもしれませんが、ここは我慢のしどころ、良く読んで、安全で楽しいウォーキングを初めて下さい。
それからでも遅くありません。
上の項目に、一つでも当てはまる方は、無理をせず症状が回復してからにすべきです。無理は返って逆効果となります。
内臓脂肪を減らすには、有酸素運動がとても効果的です。
有酸素運動をすると、まず初めに筋肉にたくわえたグリコーゲンを使います。そのあと血液中の脂質、遊離脂肪酸が使われます。 そして最初に使われる脂質が内臓脂肪です。
内臓脂肪は代謝が活発なので、体にたまりやすくて、たまりにくいと言った両方の性質を持っています。
そこで有効なのがウォーキングによる有酸素運動です。
毎日7000歩~10000歩、(距離にして2.8Km~4Km歩く計算になります)速足で歩くことにより、内臓脂肪がエネルギーとして使われます。
食後1時間ほどしてからの運動が効果的です。食後のブドウ糖(血糖)がいちばん高い時に、効果的に血糖値を下げることができます。
運動を行う時間帯のポイントは
いっしょにウォーキングする人と、会話ができる程度の速さがいちばん良いです。
運動の強さのポイントは
一日の運動時間の合計が30分~60分程度が効果があります。 継続的に行うとより効果があるので、週に3~4回以上を目安にします。
運動の時間のポイントは
いきなり運動を始めると、筋肉や関節を痛める原因になります。
必ず準備運動を行いましょう。
手、足、首、背中、上体、腰、ひざなどのストレッチを5分以上行ってから、運動に進みます。
ストレッチのポイントは
以上を注意しながら行いましょう
ウォーキングの正しい姿勢のポイントは
体力に余裕のある方は、サーキットトレーニングをおすすめします。
サーキットトレーニングは、有酸素運動と筋肉トレーニングを30~60秒を交互に、10秒程度の休みをはさみながら連続的に行います。
軽い筋肉トレーニングは、何回も行うことにより、筋肉量も増えより効果的になります。
ウォキング中には、たくさんの汗をかくため、脱水症状に注意する必要があります。体内の水分が減るということは、血液中の水分が減ることで、血液の粘りが増して、心筋梗塞や狭心症などを引き起こしやすくなります。
ウォーキング中の注意
以上のことを注意してウォーキングを楽しんでください。
必ず必要と言うわけではありませんが、あると快適なウォーキングができます。
用意したい用品
ウォーキング終了時には、いきなり止めずに、軽いストレッチ運動を行います。
ウォーキングでは脚だけでなく体全体の筋肉が使われているので、ゆっくりと筋肉をほぐしていくことが翌日に疲労を残さないポイントです。
軽い運動を行いながら、体を徐々にクールダウンさせます。
METsと言う、運動の強さを数値で表す指針があります。
これは安静時をMETs=1として、その時に比べた運動の強さを数値化したもので、ウォーキングで速く歩くは、METs=4に相当します。
運動をした時の総エネルギーの消費量を、METs値、体重、運動時間から計算で求めることができます。
総エネルギー消費量=METs・時 × 体重(Kg)×1.05
たとえば体重60Kgの人が速歩きを30分間したとすると
エネルギー消費量= 4(METs)×(30÷60)×60(Kg)×1.05
= 126Kcal
答えは126Kcal消費したことになります。
これは、およそ肉まん半分を食べたエネルギー量に匹敵します。
腹囲を今より1cm小さくするには、約1kgの脂肪を落とさなければいけません。1kgの脂肪は7000Kcal分に相当しますので、毎日同じ運動を続けたと仮定すると、1Kg落とすには約55日必要になります。
逆に1ヶ月で1Kgの脂肪を落とすのを目標にすると、1日あたり233Kcal、毎日約56分間、同じ強さの運動をする必要があります。
標準的なMETs値は、以下の通りです。
動き | MET |
じっと座っている | 1 |
ゆっくり歩く(3Km/時) | 2.5 |
普通に歩く (4Km/時) | 3 |
犬の散歩でやや早く歩く(4.8km/時) | 3.5 |
速く歩く(6km/時) | 4 |
自転車を普通の速さでこぐ | 4 |
非常に速く歩く(7km/時) | 4.5 |
芝生の上を歩く | 5 |
坂道を歩いて登る | 6 |
ジョッギング | 7 |
走る(8km/時) | 8 |
ストレッチなど | 4 |
軽いエアロビクス | 5 |
ウエイトリフティング | 6 |
エクササイズとはメッツ(METs)が運動の強度、運動を行った時間にメッツを掛けるとエクササイズ(Ex)になります。
たとえば3メッツの運動を2時間行えば6エクササイズ、2メッツの運動を30分行うと1エクササイズになります。
厚生労働省策定の「健康づくりのための運動指針2006」の目標値では、3メッツ以上の身体活動を1週間に23エクササイズ以上、そのうち4エクササイズは活発な運動を推奨しています。
最近の歩数計や活動量計には、1週間に23エクササイズを達成できたかどうかを知らせる機能がついたものが、多く登場していてExなどの表示がされています。 歩数計などを利用するとよりわかりやすく、モチベーションもアップするでしょう。
一週間に23エクササイズは1週間あたりの運動の目安になります。
一度に一日7000歩~10000歩も歩くのは大変ですから、何回かに分けて歩くのが効率的でもあり、持続もしやすいでしょう。 一日の運動時間の合計が30分以上になるように工夫することにより、同じ効果が得られます。
たとえば1回10分を3回~4回に分けて歩いても、トータルの運動時間が30分以上なら効果が現れてきます。
買い物に出かける時に速歩きをして、往きに10分、買い物を済ませて帰りに10分と、生活や通勤の中でちょとした時間を見つけて、意識的にウォーキングをすれば簡単に1日30分以上の時間になります。
「運動は自分の体の調子と気持ちが乗った時にすれば良い」と精神的負担にならないような方法が長続きの秘訣です。
ウォーキングをより安全に楽しむために活動量計・心拍計・歩数計・万歩計があります。
最近のトレンドはスマホと連動して色々なデーターを計測、記録してくれるタイプが人気があります。
逆に昔ながらの歩数を測るだけに徹したシンプル歩数計も相変わらず人気があります
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