1669年、H・ブラントが銀を金に変換させる物質が尿の中にあると考え、尿を蒸発させて、その残りかすから暗闇の中で美しく光を放つリンを発見しました。
リンはカルシウムと結びつき、体内の80%を占める骨や歯などの硬組織を作ります。 そのほかのリンは筋肉、神経、肝臓などに含まれています。
あらゆる細胞でリン酸化を必要とするエネルギー代謝に必要な成分で、筋肉の収縮、浸透圧の調節、血液のPHの調節などに働きます。
リンが体内で活躍するにはカルシウム対リンの割合が2:1が適当で、リンに過不足が生じるとカルシウムの利用率が低くなります。
◎骨、歯などの硬組織を作る
◎リン脂質、核酸の成分となる
◎ビタミンB1、B2と結合して補酵素となる
◎糖質の代謝を円滑に進める
◎ATPを作り、エネルギーを蓄える
◎神経や筋肉の機能を正常にする
◎体液の浸透圧・PHの調整に関与
◎ナイアシンの吸収を助ける
◎新陳代謝の改善
◎発育不全
◎クル病
◎骨が丈夫になる
一日の目安量は1050mg/日となっています。
厚生労働省「日本人の食事摂取基準」2010年版
◎歯が弱くなる
◎骨折しやすくなる
◎カルシウムの吸収量が少なくなる
◎骨粗鬆症
◎関節炎
◎骨軟化症
リンは、加工食品に食品添加物として利用されている為、過剰摂取に注意する必要があります。 長期に渡り過剰摂取すると、腎機能の低下、副甲状腺機能の亢進、カルシウムの吸収抑制などが起こります。
骨粗鬆症、腎臓病の人はリン摂取を避けなければなりません。
多く含まれる食品名 | 必要量 | 多く含まれる食品名 | 必要量 |
大豆・全粒乾 | 181.0g | きな粉 | 201.9g |
そら豆 | 238.6g | いんげん・全粒乾 | 262.5g |
ごま・いり | 187.5g | かぼちゃ種・いり | 95.5g |
あまのり・味付けのり | 147.9g | あまのり・焼きのり | 150.0g |
あまのり・ほしのり | 152.2g | いわのり・素干し | 198.1g |
スルメ・加工品 | 95.5g | さくらえび・加工品 | 87.5g |
かつお節・加工品 | 132.9g | どじょう | 152.2g |
しろさけ・イクラ | 198.1g | ぼら・からすみ | 198.1g |
パルメザンチーズ | 123.5g | プロセスチーズ | 166.7g |
チェダーチーズ | 210.0g | ゴーダチーズ | 214.3g |
小麦はいが | 95.5g | 玄米・水稲 | 362.1g |
そば粉・全層粉 | 262.5g | とうもろこし・玄穀 | 388.9g |
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