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ビタミンB1

ビタミンB1

チアミン

ビタミンB1

1898年オランダのエイクマンが脚気になった鶏に米ぬかを与えると治ることを発見し、1910年、鈴木梅太郎が米ぬかから脚気予防の因子を結晶として取り出し「オリザニン」と命名し、論文を2年後に発表しました。
1911年ポーランドのC・フンクも米ぬかから脚気予防の因子の結晶を分離して、ビタミンと命名しました。

ビタミンと呼ばれる起源となったのが、このビタミンB1です。
エイクマンは米ぬかより脚気予防の因子を示唆し、1929年にノーベル生理学・医学賞を受賞しています。

鈴木梅太郎は先に発見したにもかかわらず、研究発表を日本語で書いた為、海外に紹介されず、ノーベル賞の栄誉を受けることが出来なかったのです。

ビタミンB1は水に溶けやすく、熱にも弱く洗うことや調理により失われる割合が多いので、実際に食品から摂取できるのは50%程度の摂取率になります。


ビタミンB1・生理作用  ビタミンB1・生理作用

◎炭水化物を分解してエネルギーを分解する時に、分解を助ける補酵素として働き、エネルギーを作るのに欠かせないものです。
◎末梢神経や中枢神経を正常に保つ役目をします。
◎脂質はビタミンB1の節約作用があります。


ビタミンB1・薬理作用  ビタミンB1・薬理作用

◎アルツハイマー型認知症の患者に大量投与され、神経伝達物質のアセチルコリンの作用を高める働きをします。
◎ウェルニッケ脳症の治療薬として。
◎ビタミンB1の欠乏が原因となる神経痛、関節痛、末梢神経炎、末梢神経麻痺


ビタミンB1・一日の摂取量  一日の摂取量

■ ビタミンB1・一日の摂取量 ■

ビタミンB1・一日の摂取量
厚生労働省「日本人の食事摂取基準」2010年版


ビタミンB1・欠 乏すると  ビタミンB1・欠乏すると

◎末梢神経に異常が出る脚気は、重症になると心不全を起こして死に至る場合があります。
◎中枢神経に異常が出るウェルニッケ脳症は脳の障害が起こり死に至り、慢性アルコール中毒者に発生しやすい症状です。
◎心臓肥大


ビタミンB1・多く摂りすぎると  ビタミンB1・多く摂りすぎると

特にありません。


栄養素を多く含む食品  栄養素を多く含む食品

■ ビタミンB1の多く含まれる食品 ■

ビタミンB1を多く含む食品 ビタミンB1を多く含む食品 ビタミンB1を多く含む食品
(推奨量1.4mg/日を一つの食品から摂る場合の必要量)
多く含まれる食品名必要量多く含まれる食品名必要量
豚ヒレ肉142.8g豚ロース202.8g
豚もも肉155.5gすっぽん 153.8g
小麦胚芽76.9gそば粉304.3g
玄米・穀粒341.4gとうもろこし・玄粒466.6g
グリンピース・ゆで482.7g枝豆・ゆで583.3g
落花生164.7gカシューナッツ・フライ259.2g
ごま・いり285.7gピスタチオ・いり325.5g
うなぎの蒲焼186.6gたらこ・焼き181.8g
かつお節 254.5gこい304.3g
ほしのり 115.7gあおのり 157.3g
りしりこんぶ175.0g焼きのり202.8g
味付けのり229.5gいわのり 245.6g

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